ロゴ4 ロゴ ロゴ2
ロゴ00

◆被爆二世のノーモア・ヒバクシャ訴訟傍聴記

※右にある「傍聴記MENU」から各ページを見ることができます。

■原爆症認定制度と集団訴訟

 広島・長崎の被爆者を援護する制度の一つに原爆症認定制度があります。発症した病気が原爆放射線を原因とする場合、医療費や手当などで援助される制度です。凄惨な被爆体験をし、重い病気に見舞われてきた多くの被爆者がこの原爆症認定の申請をしてきましたが、国(厚生労働省)の定めた認定基準は被爆の実態からかけ離れた大変厳しいもので、ほとんどの申請が認められていませんでした。

 国の誤った原爆症認定行政を正すために全国の被爆者が集団は裁判に訴えました。この原爆症認定集団訴訟は2003年から始まって2011年まで続けられ、全国17ヶ所の裁判所で306人の被爆者が原告となり、最終的に279人の原告が勝訴(勝訴率91.1%)しました。

 この内、大阪地裁・高裁で争われた近畿エリアの訴訟には、元朝日新聞記者である長谷川千秋さんが毎回傍聴に駆け付け、法廷の模様を「原爆症裁判傍聴日誌」に書き著されました。「原爆症裁判傍聴日誌」はその後『にんげんをかえせ―原爆症裁判傍聴日誌』(かもがわ出版)と題した本にまとめられて発行されています。

■ノ―モア・ヒバクシャ訴訟

 原爆症認定集団訴訟は圧倒的に被爆者の勝利に終わり、一旦は国との間で原爆症認定制度改善に向けた話し合いの約束も交わされました。しかし、国はその後も誠意をもって認定制度の抜本的改革に向かうことなく、依然として多くの原爆症認定申請を却下し続けています。このため被爆者は再び裁判に訴える闘いに立ち上ることになり、それまでの集団訴訟とは区別する形で“ノ―モア・ヒバクシャ訴訟”と称して運動を続けています。

 裁判の傍聴は、2013年から長谷川千秋さんに代わって、京都「被爆2世・3世の会」の平信行さんが担当し、引き継ぐことになりました。タイトルも「被爆二世のノ―モア・ヒバクシャ近畿訴訟傍聴記」とあらため、今日まで続けられています。

 原爆症認定訴訟(ノ―モア・ヒバクシャ訴訟)は裁判に訴えられた被爆者の援護救済が第一の目的ですがそれだけに止まりません。原爆被災者に対する国の責任を全うさせることによって国による過ちを二度と起こさせないようにしていくこと、放射線被害の真実を認めさせることによってあらゆる核被害者の救済と対策に結び付けていくことでもあります。そういう思いを込めて傍聴記は書き続けられています。


 尚、上記の『にんげんをかえせ―原爆症裁判傍聴日誌』は京都「被爆2世・3世の会」に取り扱っています。特別価格1000円でご購入いただけます。ぜひお申し込み下さい。

にんげんをかえせ―原爆症裁判傍聴日誌

■傍聴記MENU

Copyright (c) 京都「被爆2世・3世の会」 All Rights Reserved.
inserted by FC2 system